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2007.06.25 (Mon)

【一人旅】 二の二 酸ヶ湯

 二の二 酢ヶ湯温泉       七月二十五日、二十六日

 
  『混浴に 入る女性を 観察し
              導き出した 偉大な仮説』
  『混浴は 人間心理 よく写す
                数の少ない 研究の場』



夏湯温泉では、混浴の心得だけに留まり
少し、お父さん達を失望させたのではないかと心配しています。


 「分かっているのだろうな、俺達を裏切った場合のことを」


十分、分かっていますよ。
しかし、物事には段取り・事前の準備が大切なことは、
日頃、会社でお父さん達も、部下に教育されていますよね。


 「相手の立場に立って行動しろと言ったかと思えば、
  今度は仕事の段取り・事前の準備だと、俺たちは、
  混浴の話を聞いているのだ。仕事についてお前に
  とやかく言われたくないな」


お父さん達がおっしゃることはごもっともです。


私はお父さん達の仕事の仕方について
とやかく言う立場でもありません。
ただ混浴に入るについての心得を伝えたいだけなので、
そう怒らないで下さい。


ところで、今回の酸ヶ湯での話は、
正真正銘“実体”のある混浴の話をします。

なんと私が、十数年の時間とお金をかけた温泉巡りの中で得られた
貴重なノウハウを、お父さん達にお教えしようとしているのです。

これも、ひとえに、お父さん達に、これからの長丁場、
私の話し相手になってもらいたい一心からです。


これから話す酸ヶ湯温泉は、私の温泉巡りの中でも、
選び抜かれた特選品ですので期待して大丈夫です。

この酸ヶ湯温泉が、どれだけ特選品かを表す事象として、
私のコンピュータのIDを、“スカユ”としていることで、
分かっていただけるのではないかと思います。


私は、コンピュータ関係の仕事をしていますが、
周囲のコンピュータオタクが多い中で、この温かみのあるID、
“スカユ”を酸ヶ湯と分かるものは皆無なのです。


それくらい、この酸ヶ湯温泉は、私の大好きな温泉で、
東北の新しい温泉めぐりをしているときでも、
近くに来ると必ず立ち寄っていく温泉です。



 「能書きが多すぎる!早くその“実体”の話をしたらどうだ」


では、お父さん達の強いご要望に応え、
早速その“実体”に迫ってみたいと思います。


最近の若い人に、“番台”と言っても分かる人は少ないと思いますが、
私を始めお父さん達にとっては、憧れの響きに違いないと思います。


昨今の銭湯や日帰り温泉施設では、
いまやほとんど姿を消した“番台”ですが、
ここ酸ヶ湯温泉ではその憧れの“番台”が、
なんと今でも残っているのです。


 「“番台”と言う所は、ただ一人、
  銭湯のおやじだけがいい思いをしているところだぞ」


そうです、日本の男性の8割が、
一度はこの“番台”にあがってみたいというのですから、
お父さん達もその中の一人に違いないですよね。


この古き良き日本の文化を大事に守っている酸ヶ湯温泉は、
“八甲田山死の彷徨”で有名な青森県の八甲田山の西麓にあって、
冬はスキー、
春や秋は奥入瀬の渓谷美散策、
夏は十和田湖のマリーンスポーツ
のベース基地として1年を通じて宿泊客の絶えない巨大な温泉宿です。


その旅館のフロントで入浴券を買い求めます。
これほど有名な旅館でも入浴のみの客も
大事にしてくれるのは有難いことです。


その後、大勢のお客の間をぬって、
問題の“番台”に入浴券を持っていくと、
苦み走った顔のおやじが、


「またこりもせず“実体”見学の客が来た」


とでも言いたそうな態度で、無愛想に券を受け取ります。


そりゃそうですよね、
これでニコニコしながら鼻の下を長くして、


「おっ、お客さんも“実体”見学ですか?ご苦労さんですね。
 あいにく、今は干し柿が何個かいるだけですよ」


とか、


 「よっ!大将、今日はスラーっとした色白の大根と、
  水分の多い柔らかな桃が入っていますよ。良い時に来たね」


なんて、言われたらびっくりしますが。


従って、”番台”のおじさんは、フロントの従業員のように
お客をもてなす心はいらないのです。


ここのおじさんのように、ブスーッとした顔でよいのです。
おれは仕事で命令されて“番台”に座っているのだ、
という顔をしていなければならないのです。
でも決して、その仕事をやめようという気がないも確かですが。


普通銭湯では、お金を払うあの一瞬が、心ときめくときなのですよね。
お父さん達も少しでもこの一瞬を長引かせるために、
わざと小銭ではなくお札を出してお釣りをもらうようにしたり、
番台のおやじに、意味のない質問をしたりした覚えが有るでしょう。


銭湯では、この一瞬のチャンスを逃せば、
あとは、醜い腹の出たお父さん達と同類の仲間と、
壁一つを境にした女湯での、桶の音やお湯をかぶる音を聞きながら、
無為な時間を過ごすだけになります。


しかしここ酸ヶ湯温泉では違うのです!

”番台”のおじさんには、
いつまででもブスーッとしてもらっていても良いのです。


なぜかといえば、”番台”のおじさんだけの特権が、
この酸ヶ湯温泉では、お父さん達にも平等に与えられるのです。


そうです、銭湯では、”番台”を過ぎると、
あとは無粋な世界しかないのに対し、
ここ酸ヶ湯温泉では、”番台”を境にしてお父さん達を
無粋な世界とは対極にある、甘美な夢の世界に導いてくれるのです。


脱衣場の扉を開けると、
千人風呂と名付けられた総ヒバ作りの大浴場が目に飛び込んできます。


私も始めて酸ヶ湯温泉にきて、
この扉を始めて開けたときは大感激したものです。


“熱の湯”・“四分六の湯”・“冷の湯”・“湯滝”
の四種類の湯からの湯煙が、
千人風呂の浴舎全体もうもうと立ち込めています。
しかもこの浴舎全体が混浴なのです!


また他の混浴の温泉地では絶対考えられないくらい、
実に多くの女性達が混浴を楽しんでいるのです。


立ち込める湯煙と白濁したお湯が、
彼女らに安心感を与えるのでしょうか、
皆で入れば恥ずかしくない、といった状況なのです。


このため”番台”のおじさんは、
自分だけの特権であるはずの“番台”に何の価値もないため、
あのような無愛想な態度を取っているのが真相ではないか、
と思えるくらいなのです。


 「よーし、その調子だ!
  これでようやくお前の話し相手をする気になってきた」


そう言ってもらえれば、これからの話にも力が入るというものです。


最近は、以前ほどのことはなくなりましたが、
まだまだギャル達の温泉ブームは続いています。
多くのTV局も旅行番組では、必ずといってよいほど、
各地の温泉の紹介をしていますし、
若者に人気がある情報誌にも繰り返し温泉の特集が載っています。

また最近は、貸切露天風呂の紹介記事で、
多くのカップルに温泉ファンが増えてきていることも事実です。


飲み屋でママさん等から


 「趣味は何ですか」


と聞かれたときに、以前なら、


 「車でストレス発散のために、あちこち走り回ることです。
  ついでに温泉に」


と、温泉が趣味とは言えず、言葉を濁して答えていた私です。

しかし最近は、


 「たまにはのんびりしたいわ、何処かいい温泉知りませんか」
 「わたし、温泉だーい好き。今度一緒に連れて行って」


と、温泉の話題を出しても、彼女らには違和感がなくなってきました。


お父さん達、ここで間違えないように。
彼女らの、一緒に連れて行って、という言葉を信じて、


 「よし、いつにする。おれ、いい温泉知っているから」


などと、調子に乗ったら恥をかきますよ。
彼女らの外交辞令ですからね。
こんなときの返事は、


 「よしよし、そのうちに」


が、マナーであることをお忘れなく。

調子に乗って深追いすれば、惨めになるだけですよ。


惨めになるだけならよいですが、
お父さん達の家には、温泉なんか誘ってもらえない、
昔ギャルだった人が控えていますので御用心を!


私が、これまでお父さん達を、話し相手に引き止めたい一心で、
混浴にかくもこだわってきた本当の理由は、
混浴での人間の行動が、その人の深層心理を研究する上で、
最適な場であるためです。


 「お前、熱があるのでは!
  何が人間の深層心理だ。
  目的は、“実体”の観察の一語に尽きるだろう!」


そうです、その“観察”が大切なのです。
科学は、あるがままの事実を正しく観察し、
そこから仮説を立て、物事の本質を追求していく学問です。


お父さん達は、単に“観察”するだけなのに対し、
私の場合、人間の深層心理の本質を探究するために、
科学的な視点で“実体を観察”し、
色々なことを想像し、
(お父さん達の想像しているようなものではなーい!)
仮説を立て、人間の本質に迫ろうとするところが違うのです。


 「お前、本当に病院へ行って診てもらいな」


そう、お父さん達、かっかしないで下さい。
私が、これまでに多くの混浴に入って得られた仮説を聞いてください。
貴重な“実体の観察”結果を踏まえ科学的にまとめたものですので。


まずは、観察です。

■日中は、ギャル同士、まして一人では、混浴には入らない。
■例外として、ギャルが日中に混浴に入っている場合は、
 そばに、たいてい彼氏がいる。
■混浴に入っている彼氏と彼女の関係は、いい関係である。
■二十代後半から三十代の女性が混浴に入っている場合、
 その多くは子供連れである。
 つけたしのように、旦那が近くにいる。
■いわゆる、おばさん達は、皆で入れば怖くない、というか、
 邪魔なお父さん達を追い出す勢いで入浴する。
■おばさん達より年上の、お年寄りは、
 お父さん達がいようがいまいが関係なく、
 ただただ温泉の効能を信じて入浴する。


どうですか、この科学的視点に立った冷静な観察結果は。
お父さん達のような、
単なる鼻の下を伸ばした“実体観察”とは異なるでしょう。

そして、ここからが、科学的観察のゆえんである、
人間の深層心理の本質に迫る、以下の“仮説”が出てくるのです。


●ギャルは一人では混浴には入らない。
 そばにいる彼氏とは、いい関係である。
 (科学者らしからぬ表現ですみません)
●混浴に入っているカップルの彼氏は、彼女とは結婚しない。
 他の男性に自慢するために、一緒に入浴しているに過ぎない。
●子供連れで混浴に入っている女性は、
 子供を持つ母親の強さ・たくましさ・生活力そのものが
 混浴の動機です。
 つまり、せっかく高い料金を払って温泉に来ているのに、
 混浴に入らないと損をする、というのが根底にあり、
 子供をだしに使ってでも入浴しようとするのです。
●中年夫婦で混浴に入っている女性も、基本的には、
 実生活で身に付けたたくましさで、
 やはり、払った費用の元を取りたいために、
 付け足しのように旦那をつれてくるのです。
 この場合の、旦那は惨めなもので、
 日頃見慣れた奥さんをいまさら混浴だといって
 “観察”する欲求もないし、かといって、
 奥さん以外の“実体を観察”しようものなら、
 あとの仕打ちが大変なものとなります。
●おばさん達の集団は、そこが温泉地であろうが、
 百貨店の売り場であろうが、電車の座席確保であろうが、
 その行動の原点は同じです。
 すなわち、他人のことは無視、自分達がよければそれで良いのです。
 いい温泉なら混浴であろうがなかろうが、
 邪魔なお父さん達を追い出すのに何の抵抗も有りません。
●お年よりは、いまさらお父さん達を、
 男性として認識する必要も関心もなく、
 ひたすらお迎えがくるまで、家族に迷惑をかけないよう、
 健康でいたいと願い、混浴に関係なく身体に効く温泉で
 湯治に専念するだけなのです。


お父さん達、どうですか、
大科学者としての私の“仮説”のすばらしさは。


  『混浴に 入る女性を 観察し
                 導き出した 偉大な仮説』
  『混浴は 人間心理 よく写す
                 数の少ない 研究の場』



ちなみに、この酸ヶ湯温泉での科学的な観察の成果は、
午前・午後、合わせて6時間にも及ぶ
地道な努力によるものであることをおわすれなく!



★ データ
七月二十五日
(走行距離)三百六十七キロ
(入浴温泉)金ヶ崎温泉・志和稲荷温泉・矢巾温泉・鶴の湯温泉・
      酸ヶ湯温泉

七月二十六日
(走行距離)ゼロキロ(酸ヶ湯滞在)
(入浴温泉)酸ヶ湯温泉



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テーマ : 自作連載小説 ジャンル : 小説・文学

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酸ヶ湯温泉酸ヶ湯(すかゆ)は青森県青森市(旧国陸奥国)南部にある八甲田山系の火山起源の温泉。湯はその名の通り強い酸性を示す。すかゆは鹿湯(しかゆ)が変化したもの。.wikilis{font-size:10px;color:#666666;}Quotation:Wikipedia- Article-
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