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2007.07.05 (Thu)

【私は、つくね】  私は、「ご馳走様」で固まる

第七話 私は、「御馳走様で」固まる


私は、甘やかされて育った。

よくおかんがおとんに、
おにいちゃんや、ちいにいちゃんのことを指して、


「あなたは、子供の育て方を間違ったわね」


と言うことがある。
私から見れば、二人とも優しいお兄ちゃんなんだけどな。


おかんは、二人に対して割と厳しい態度で接していたが、
おとんは、おかんに子供の育て方の基本的な考えを伝ただけで、
あとは、おかんにまかせっきりだったのだ。


私もおとんからは何のしつけもされず、つくね14

ただ可愛いだけで育てられました。


おかんも、二人のお兄ちゃんたちとは違って、
私に対しては、トイレのしつけ以外は余り厳しくせす、
おとんと同様甘やかして育てました。
 

 待て、伏せ、ハウス、お手・・・


といった、他の犬にとっては当たり前なことも、
私は何ひとつ出来ません。


そんな私だけど、
外出時に人前や各種施設等の中では、
全く無駄吠えをすることなく、
おとなしくしていることができます。


そんな私の様子を見て私と目の会った人達は、


「ほんとにいい子ですね!」


と、感心することしきりです。
そのたびにおとんとおかんは嬉しそうな顔をする。


「氏より育ち、と言うけど、つくねの場合は、育ちより氏だな」


と、おとんが言えば


「本当、なにせ血統書付きなんだから」


と、おかんが答える。


つくね8

そうなのです、本当に私は甘えて育ったのに、
家族にはもちろんのこと他人へ迷惑をかけたことのない
とてもいい子なのです。


そのような私が一層可愛いいらしく、
家族のもの皆が私を大切にしてくれます。


しかし、甘えん坊に育った私に対して、
おとんが唯一しつけたのが”ご馳走様”なのです。



わたしは、いわゆるドックフードのほかに、
おとんが夕食を食べるとき隣の椅子に座って、
皆の食事で味の付いていないおかずをもらって育ちました


おかげで、私の歯には歯垢がたまりやすくなり、
7歳の今、既に何本かの歯が抜けてしまっています。


過去に2回ほど病院で全身麻酔をして
歯垢を取ってもらったのですが、
医者から、私が、ぜんそくもちなのと、
心臓が少し弱いと言われてからは、
おかんは、私に全身麻酔をするのが怖く、
歯垢を取ることを控えています。

つくね9
そんな食生活をしている私なので、
ドックフードを食べ終わっても満足できません。
おとんが会社から帰ってきて、
おとんからおかずをもらうのが
何よりの楽しみとなりました。



おとんは会社から帰ると着替えて風呂に入ります。
そのあいだ、美味しい匂いのする食卓のテーブルに座って
おとんがくるのを今か今かと待っているのです。

それなのに、おとんはのんびり風呂に入っているときがあります。

私は、そんないじわるなおとんに、


「ねー!早く上がってよ」


と、風呂場のドアをガタガタさせて風呂から上がるのを催促します。

それくらい、この食事が私の一日の楽しみなのです。


パクリ
風呂から上がったおとんは、歯が抜けた私のために、
味の付いていない肉や野菜を細かくちぎり、
すこしずつ手つかみで私に食べさせてくれます。


私は、おとんが会社から戻ってくる前に、
既にドックフードをちゃんと食べているので、
食べさせてくれるのはほんの少しです。


しかもそれが、小さくちぎった肉や野菜なので
味わう余裕なんかありません。
一瞬にして飲み込むだけです。
それでも、ドックフードでは味わえない匂いと味が
私を幸せにしてくれるのです。


人生、幸せは長くは続きません。
次の一切れを今か今かと待ち望んでいる私を見ながら、
おとんは、最後の一切れになったときかならず、
固まる


「これで”ご馳走様”だよ!」


と言って、
その一切れを私の私の鼻先に近づけるのです。
それも、結構長い間、
右にやったり左にやったりするんだから。


おとんにしてみれば、
これが最後の一切れだということを
私に知らせるためなのかもしれないけど。
これって意地悪の極致と思いませんか。
人権というか犬権の無視もはなはだしいですよね。



それまでは、ドックフードに比べ、はるかに美味しい食事を
おとんの手から奪い取るようにして食べていた私は、
その言葉を聞くと一瞬にして固まってしまうのです。
まるで”呪文”をかけられたように。



最初の頃は、この”ご馳走様”の意味がわからず
鼻先のおかずを、おとんの手から取ろうとしたのです。
そのとたん、優しいおとんが、指で私の頭をたたくのです。


ほとんど私には、怒ったり手を出したりしないおとんです。
何でおとんに頭を叩かれたのか分からない私は、
思わずびっくりして首を引っ込めました。


それから何度か同じようなことが続いた後、
私は、この”ご馳走様”が”呪文”となり、
身体が固まるようになったのです。



”呪文”をかけられたお姫様には、
白馬の王子さまが助けに来ると相場が決まっているはずなのに、
おかんをはじめ家族の誰一人、
この”呪文”を解いてくれるものはいません。


とくに、ばっちゃんは、ひどい!
私が、犬権を無視されるような状況になっているのに、
いつもコロコロ笑っているだけなんだから。


ちなみに、この”呪文”を解いてくれるのは、
王子様とはとても言いがたいけど、
”呪文”をかけた張本人のおとんで

パクリ2




「”よし”!」





の一声で、やっと鼻先の最後のおかずがのどを通るのです。



               (”【私は、つくね】目次へ






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