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2007.09.07 (Fri)

【一人旅】 三の五 布団干し

 三の五 布団干し          八月十四日



『車から 布団取り出し 干す姿
                 どこか不似合い 駐車場』

『快晴に 布団を干して 風呂に行く
               時間かせぎに 長湯せねばと』 



今日は、本当に久しぶりの快晴!
横浜を出てから二十二日目。
その間、一日中晴れた日が、今日を入れてわずか4日間だけ。
どこが真夏だ、雨の少ない北海道だ、と疑いたくなる毎日でした。


これから先、今回のような長期休暇を取ることができ、
その間、思う存分北海道旅行ができることは、
サラリーマンである間は、もうないと思われます。

それなのに、どうして今年だけは、こんなに天候が悪いのだ!
ラジオの天気予報までが、
今年の北海道、もう夏日は期待できないでしょうと、
言っています。

そのうえ、アナウンサーが、今年の札幌大通り公園では、
ノースリーブの女性の姿を余り見かけませんね、
と私の神経を逆なでるのです。

北海道に来て、毎日毎日雨の中、
私が目にするのは、“元は可愛い娘”であった人ばかりです。

ノースリーブの女性といった贅沢は言いません、
せめて、太陽の顔くらいは拝ませて欲しいものです。


そんな、願いが通じたのか、
今朝は、思わずやったーと、
叫びたくなるような快晴なのです!

もう気分は爽快。
飲むお茶までがいつもよりおいしく感じます。

駐車場の中を、湯飲み茶碗を持って散歩している姿は、
本人はいくら気分爽快でも、
他人から見たら奇異に感じるかもしれません。

でもそんなことは無視。

他人には奇異に感じるだけで、特に迷惑にはならないし、
本人が気分がよいのですから。


ゆったりした気持ちで車に戻り、
毎朝の日課である、昨日の温泉めぐりの情報の整理をします。


それにしても昨日は良く走りました。

稚内を出発し、宗谷岬に立ち寄り、
オホーツクの海岸をただひたすら走って、
紋別市の南約五十キロの白滝村まで、
四百キロ余りを走ったことになります。

何でこんな無茶をしたかといいますと、
一つには、このオホーツクの海岸線沿いには、
ほとんど温泉が無いため。
もうひとつには、八月二十七日からの家族旅行で、
長男が、どうしても宗谷岬に行きたいというので、
家族で泊まる予定の歌登温泉から
宗谷岬までの所要時間を知りたかったためです。

それにしても朝の八時から夕暮れの七時まで、
途中、昼食と一つの温泉に入っただけで、
約十時間は車を運転していたことになります。


ところで、お父さん達とそう年が違わなくて、
しかもスポーツ等で身体を鍛えている訳でもない私が、
毎日、二百キロから三百キロもの長距離を
よく一人で運転できるものだと感心しませんか。

 「そうだな、毎日くだらない話のネタ探しをしながら、
  よく頑張っているものだ」

そうですね、くだらないですよね。
こんな話のネタ探しのために、
私は毎日ガソリン代と温泉に入るため
お金を無駄に使っているのですね。

それに引き換えお父さん達は、
汗水たらして社会のため、会社のため、家族のために働いている。

悪いですね、恥ずかしいですね。
もう私も家に帰ろうかな。

 「おいおい、急に弱気になって。
  もう少しで家族に会えるのだろう」

優しいお父さん達ですね。
有難うございます。

そうなのです、いま家に帰っても中途半端なのです。

二十七日には、家族が北海道にやってくるし、
私の目標も未達成になるのもしゃくにさわります。

私の身勝手一人旅の寂しさが息子たちに伝わり、
もう帰ってきたらと言われている時におめおめと帰ったら、
これから先、彼らに対しての父親の威厳が保てなくなります。

 「何が父親の威厳だ。
  そんなもの、とっくの昔になくなっているくせに。
  給料運搬人と、自分でも言っていただろう」

分かっていますよ。
私の場合、力がないやつほど権威に執着するってやつですよ。

 「おい、今度の休み、何処かに行こうか」
 「どうせ、温泉だろう。一人で行けば」
 「そんなこと言わずに、行こうよ」
 「イッヤー!」

と、日頃子供達から無視され、疎外感を味わっている私です。

そのような中、見栄を張って“身勝手一人旅”に出かけたのです。
ここは何とか踏ん張らないといけないのです。


話を戻しましょう。
これまで、毎日長距離を走っていても元気なのは、
途中何度か温泉に入浴するからかもしれません。

私の趣味が温泉めぐりで、
一日に何ヶ所もの温泉に入る話を人にすると、
よく湯疲れや湯あたりをしませんね、
と心配してくれる人がいます。

しかし、私の場合、カラスの行水のような短い時間の入浴でも、
温泉に入ることで、身体の疲れをほぐし気分転換になるようです。

それに、誰に気遣いもせず、宿泊代タダの我が城で、
毎日十分な睡眠が取れているのも体調が良い理由かもしれません。

横浜の家に電話しても、嫁さんからは、

「あなたは、一人でも十分やっていける人ね」

と、これまでのいきさつを知らない人が聞いたら、
離婚の宣言と間違えられそうな、内容が返ってきます。

嫁さんも嫁さんです。
家族と会える日を、指折り数えて、
毎日を過ごしている私の気持ちなんか、知らないのだから。

でも嫁さんにしてみれば一月もの間いくら気楽といえ、
一人で子供達と格闘しているのでしょうから、
皮肉の一つも言いたくなる気持ちも分かります。

しかし、最低でも、給料運搬人としての価値だけは
私の存在を認めてもらわねば困るのです。

そのためにも、言われっぱなしで済ませるわけにはいきません。
ここは、何としても知恵を出さなければなりません。

お父さん達、何か効果的な方法はありませんか。

 「そうだな、『早く会いたいな』とでも言えば」

それはないでしょう、結婚する前の恋人同士ではあるまいし。

 「そりゃそうだ、俺たちだって、
  そんな歯の浮いたせりふを言うくらいなら、
  仮面ライダー一人旅はあきらめるな」

それなら、お父さん達も、
そんな恥ずかしいことを言わなければよいではないですか。
それに、そんなせりふを嫁さんが聞いたら

 「どうしたの、お父さん。気でも狂ったの!」

と、更に追い討ちをかけるような言葉が返ってくることは確実ですよ。


少なくとも私は、お父さん達と同年代のれっきとした日本男子です。

先ほどのような歯の浮いた言葉を
嫁さんにかけれるわけがないでしょう。


私が無い知恵を絞って考えたのは次のような文句です。

■「今夜は、夕飯を食べるところが無いので、
  カップラーメンになりそうだ」
■「今晩も、また、ホカホカ弁当で缶ビールだ」
■「いま、キャンプ場に付いた。
  途中、何処にも食べ物屋が無かったから、夕飯はパンだけだ」

と、粗食の話をするのです。

間違っても、漁港の近くの店で取れたての魚料理を食べたとか、
腹いっぱい本場の焼肉を食べた、
などとは言ってはだめなのです。

食べていないと言うのは嘘になるので、
食べたとは無理にこちらから言わないだけ、
と言うスタンスで臨むのです。


旅行中、家に電話したときに、
時々、先に述べたような会話をするわけです。

そのような時に、 “給料運搬人”としての私の唯一の存在価値が、
嫁さんの頭の中をよぎるわけです。

毎日(だれも毎日とは言っていません)そんな粗食では、
これからも“給料運搬人”の仕事が続けられるのか心配になるのです。

そうです、
 
 「あなたは、一人でも十分やっていける人ね」

などと、嫁さんから言わせてはいけないのです。

本当は、家のことを省みず“身勝手一人旅”をしているのですが、
それを嫁さんに思い出させずに、
毎日元気に温泉巡りをしていることに、
感謝の気持ちを持ってもらわねばならないのです。

 「あきれて、物が言えないよ。よくもまあ、
  そんな好き勝手なことを考えられるものだ」

分かっていますよ、私自身自分の身勝手さにはあきれていますので。



そんな身勝手な私でも、今回の北海道の一人旅はこたえています。

毎日の寂しさに、一日も早く家族と会える日を、
指折り数えていることだけは、
お父さん達には分かってもらいたいのです。

 「お前、それが、身勝手と言うのだ。
  家族をほったらかしにして、一人で好きな温泉巡りに出て、
  それで寂しいから、家族に会う日を楽しみにしているだと。
  お前の嫁さんの言うとおりだ。
  “十分一人でやっていける”というのは、
  熟年離婚のサインを出しているのだよ」

えっ!そうか、嫁さんは、そこまで考えての発言なのか。
うーん、私も“身勝手”は程ほどにしておかないと、やばいですね。

確かに、私が、寂しいと愚痴っている間も、
嫁さんは、暑い中、子供達と格闘しているわけですから。
そうか!熟年離婚か。
ありうるな。

 「お前、嫁さんのサインに対してその反応は無いだろう。
  普通は、熟年離婚されないよう、
  “身勝手さ”を改めるものだろう。
  離婚されて一番困るのはおまえ自身のはずだろう」

有難うございます、心配していただいて。


確かに、“飯”“風呂”“お茶”と言うだけの私が、
一人で生活できるのは、
この温泉巡りの“身勝手一人旅”のときだけです。
しかも、それも一ヶ月ももたないのですから。


お父さん達のご指摘の離婚対策は、おいおい考えるとして、
今日のような快晴の日は、何かいつもと違うことがしたくなります。

本当に、今年の北海道の天候の不順に悩まされ続けたのですから。
よし、今日こそ布団を干すぞ!

 「えっ、なんだって。布団干しだと」

そうです。
以前に我々の年代は、結構親から厳しくしつけられているため、
万年床などはもってのほかで車中泊で敷いた布団は、
朝にはちゃんとたたんで綺麗にすると話しましたよね。

そんな私が、このようないい天気に、家にいるときと同様、
布団を干さないわけがないではありませんか。
(うーん、やはり、非日常の生活をと言っている割には、
 日常を引きずっていますね。)

この天候不順な北海道に来て、もう二十日以上も経っています。
布団も当然湿気ているに違いありません。

快適な車中泊を維持するためには、
ここは、温泉入浴数を稼ぐよりも、
何と言っても布団干しが優先します。

そんな訳で、立ち寄り湯の駐車場で布団干しとなったのです。


本来この駐車場は、
温泉に入りに来る人達が車を止めるための所であり、
それ以外の目的で使われることはめったにありません。

それなのに、私は、宿泊場所としての利用以外に、
ひょっとしてこの駐車場始まって以来初めてと思われる、
布団干しに使おうとしているのです。

本来の駐車場の利用目的以外での布団干しなのですから、
干すための物干竿なんかは当然あるわけがありません。

でも思い立ったが吉日、なんとしても布団を干すのだ!
そうです、干す場所は、車の上にしかありません。

おもむろに、車の中から布団を取り出し、
ボンネットの上を初め並べられるところ一杯に、
布団を干し始めました。
当然愛用の枕もです。

車で温泉に入りに来た人は不思議そうに私の行動を見つめています。
子供もお母さんの服を引っ張りながら、私のほうを指差しています。
子供でなくても、笑えるものがありますよね。

 『車から 布団取り出し 干す姿
                 どこか不似合い 駐車場』


私だって、どこか違和感があるとは思っているのですが、
なにせ久しぶりの快晴。
他人の視線よりわが身の健康です。

北海道の温泉巡りでは、数を稼ぐために、
一箇所の温泉での入浴時間は、
いつもは30分そこそこなのですが、
このときばかりは、

 『快晴に 布団を干して 風呂に行く
              時間かせぎに 長湯せねばと』 

となりました。

★データ
(走行距離)二百十七キロ
(入浴温泉)丸瀬布温泉・セトセ温泉・生田原温泉・北見温泉・
      温根湯温泉・塩別つるつる温泉・滝の湯温泉・
      層雲峡温泉



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