2017年11月 / 10月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫12月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:--  |  スポンサー広告  |  Top↑

2008.02.14 (Thu)

【一人旅】 六の六 夕陽に染まらぬ“釧路湿原”

六の六 夕陽に染まらぬ“釧路湿原”            八月二十四日



  『湯上りの 散歩がてらに 見る夕陽
                  真っ赤に染まる 釧路湿原・・のはず』

  『つるべ落ち 我が足より勝りけり
                  朱に染まらぬ 釧路湿原』



昨日、この茅沼温泉憩いの家のキャンプ場に着いたのが夜の八時過ぎで、
さすがの私も疲れきっていました。

四百五十キロ弱、十二時間近く運転していていたためもありますが、
見知らぬ土地で夜温泉を捜し求めながら走ったためかもしれません。

それでも、温泉は九時過ぎまで入浴可能だったので、
カラスの行水のような入浴でしたがなんとか疲れも取れ今朝も元気です。
さすがに温泉の効能は確かです。

しかし、一ヶ月近く一人旅をし、いくら快適だとはいえ、
ほとんどが車中泊の温泉巡り、本当に嫁さんではありませんが、

 「あなたは、一人でも充分やっていける人ですね」

と、自分の体力に感心しています。




 今朝は快晴!
 
 気分も爽快!
 
 あと三日で家族と会える!
 
 この素晴らしい景色!


お父さん達なら今日の予定はどうしますか?
 
 「布団を干して甲羅干しだろう」

すごい!もう完全に私の行動パターンを読みきっていますね。
布団干しの他に洗車と散歩が付け加われば完璧でしたね。

車はこれまでの雨と知床を始めとするダートを走った時の泥がこびりついて、
まだら模様のクリーム色に変わっています。

 「お前、野付半島で、赤ジャンの女性ライダーを追っかけたときは、
  純白のクーペと言っていたではないか」

それは、お父さん達に野付半島のイメージを
より鮮明に思い浮かべてもらうために言ったのです。

 ”赤い皮ジャンの女性ライダーを追いかける泥だらけの車。
 その開け放たれた窓から伸びる毛むじゃらな腕。
 野付半島の潮風が車に吹き込み揺れる洗濯もののパンツ。”

これでは、せっかくの野付半島のイメージが一気に悪くなり、
野付半島観光協会からクレームがつきますよ。


冗談はこのくらいにして、
いずれにしても泥だらけの車の上に布団を干すわけにはいきません。
まず洗車が先です。

この洗車も旅先では意外に気を使うものです。
ガソリンスタンドで洗える場合は良いのですが、
こんなキャンプ場で洗車は一苦労です。

当然他人の所有物である水道から
ホースでジャブジャブと車に水をかけるのは気が引けます。
そこで、タオルに水道の水を含ませて汚れを落とすといった、
非効率的で仕上がりの悪い作業に徹しなければいけないのです。


話は180度脱線しますが、私が京都から東京に転勤になり
マンション住まいをして驚いたというか納得が行かないことがあります。

車を洗うのに、有料の洗車場にいかねばならないことです。
あのジェットノズルから勢いよく出る水で数分間車を洗うために
数百円もの使用料がいるのは、
関西人の私にはどうしても合点がいかないのです。

何で車を洗車するのに数百円ものお金が必要なのですか。
確かに、ジェットノズルなどの設備の費用がかかっているので、
そのような場所での洗車が有料なのは理解します。

私が納得できないのは、
なぜ、マンションで洗車が出来ないのかということなのです。

共益費を払っているので、
時々、マンションの階段や共有スペースペースを掃除に来る業者が、
水道栓を開けて水を出して掃除をしています。

それなのにその水道を、マンションの住人が自由に使えないのです。
マンションの管理組合にしてみれば、
車の所有者だけが洗車をするために水道を使った場合、
車を持たない人と同じ共益費であるのはまずいため
水道を個人目的には使わせないのかもしれません。

それにしても、洗車に使う水道代がいくらかかるのか分かりませんが、
間違っても数分の使用で数百円もするわけが無いでしょう。
マンションのデベロッパーと管理組合は少し知恵を出すべきではないでしょうか。


身勝手な話の上に更に脱線してしまい、申し訳ありません。

なんとか人目をしのんで他人の水道を使わせてもらい
見た目は泥が落ちたくらいに洗車が出来ました。

早速、布団と枕を取り出しおなじみの布団干しです。
今夜の快適な眠りを期待して散歩に出ました。

 「えっ、温泉に入りに行くのではないのか」

そうです、温泉に入りに行くのではなく、散歩に行くのです。

これまで、一ヶ月近くお父さん達と付き合ってきて、
私が身体を動かしたような話は、
積丹半島の神威岩に行ったときと
カムイワッカ温泉に行くために沢歩きをしたときくらいではないでしょうか。

そのような私が、温泉に入る前に
散歩なんかをした理由が実はちゃんとあるのです。

実はこの茅沼温泉は、ラムサール条約で守られようとしている
世界的に名高い釧路湿原の北側に地続きで接しており、
釧路湿原を見るためのビュースポットでもあるのです。

憩いの家の遊歩道の途中にある展望台から、
釧路湿原の大自然が眺望できると、
案内看板に書かれてあったのです。

昨夜車中泊したキャンプ場も、
この湿原の一部を形成するシラルトロ湖の湖畔にあったのですが、
このことも、今朝起きて近くの観光案内板を見て始めて知ったことなのです。

このこと一つとっても、
私は観光立国北海道に来る資格が無いのかもしれませんね。

私の子供達に、どこか遊びに行こうか、と誘っても、

 「イッヤー!また温泉だろう。一人で行ってきたら」

と、オウム返しに答が返ってくるのも無理からぬことですね。


憩いの家から15分ほど歩いたところに展望台がありました。
高さが5~6メートル程の展望台なのですが、
その上に立つとかなりの範囲の湿原が見渡せました。

ボキャブラリーの貧困な私には、

“素晴らしい景色”

と表現しそうな所なのですが、
正直なところ、いまひとつピントこない景色でした。

湿原がラムサール条約で守られるべきほどの貴重なのは、
その景色よりその環境であって、
湿原で生きる動植物にとっては得がたい大切なものなのでしょう。


昼食は、お馴染みのカップラーメンだけだったので、
夕方少し早めに温泉に入り、
充分のどの渇きとお腹をすかせたうえで、
憩いの家のレストランで食事をしました。

レストランですよ!

お父さん達、私の馬鹿げた話の中で、
これまで一度でも“レストラン”という言葉は出てきたでしょうか!


ゆったりとした空間、重厚な艶のある木目のテーブル。

周りでは泊り客が美味しそうに焼肉を食べています。

私もワインつきの焼肉で、久しぶりの贅沢をすることにしました。
どんなワインがあるのかメニューを見ました。

 「お前、ワインの銘柄が分かるのか」

お父さん達、いくら北海道での“身勝手一人旅”で
カップラーメンばかりを食べている私でも、
一応3ヶ月ものリフレッシュ休暇をくれる会社に勤める管理職です。
ワインの銘柄くらい知らなくてどうしますか。

 「えーっと、ワインの白を下さい」
 「お前、馬鹿か!ワインの白や赤が、銘柄かよ」

そうなのです、私の会社の管理職は、
ワインの銘柄の何種類かは知っているのが当たり前ですが、
なにせ私は部下からも信頼されない落ちこぼれの管理職。

かって飲み屋で、メニューにフルボディーとあったワインを、
半分のサイズのものは有りませんかと尋ねたくらいの人間です。
ワインの銘柄など知っているわけが無いでしょう。

でも温泉地のことなら、他のどの管理職よりも良く知っていますよ。

 「お前なんか、仕事なんかせずに、
  温泉レポートでも書いて、窓際にでも座っておれ」

窓際であろうが社長室であろうがかまいません、
今は“レストラン”でリッチな気分を楽しんでいるのです。

白ワインのほかにメインディシュである焼肉を注文しました。
そうです、焼き肉に白ワインです。
やはり、窓際ですかね。

ところが、係りの娘は、注文を承れないというのです。
私の服装は、確かにレストランにはふさわしくない
毎度お馴染みの空冷短パンルックかもしれないけど、
隣の家族の親父だって浴衣姿ではないか。

おかしいと思いませんか。

 「もう、焼肉は売り切れたのだろう。
  それにしてもお前の食事は、お寿司と焼肉しかないのか。
  普段の食生活も窺い知れるというものだ」

言われてみればそうですね。
あと夕食で食べたものと言えば、
鰻・ほか弁・野菜炒め・刺身定食・スーパの惣菜くらいですね。

北海道、イコール、グルメと思っているお父さん達にとって、
私の食生活が貧弱に感じるのもやむを得ませんね。

でも焼肉が食べたのですからしょうがありません。
それより係りの娘が駄目だと言った理由が分かりません。

 「焼肉をする道具が皆、使用中だった」

まだ五時過ぎで、夕食時には少し早く、
食事をしている人はまばらですよ。

品切れや道具が無いということはありえません。

実は一人客には焼肉が出せないらしいのです。
どうしてですかと聞いても、
決まりなので、と言う答しか返ってきません。

ここで、シェフや憩いの家の責任者を呼んで、
ひともめするのも大人気ない。
ワインも白だし、と、あきらめて肉から魚への方針変更です。

お寿司はメニューには無いので、刺身定食を注文しました。
焼肉を食べたかった私のお腹が順法闘争です。

ちゃんと食事は喉を通るのですが、隣の客の焼肉ばかりに気が取られ、
せっかくの“レストラン”での食事が美味しく感じられないのです。

こんなときは、ワインなんて気取ったものは駄目です。

もうビールでお腹と視神経を黙らせるしか有りません。
大瓶2本をあっという間に飲み干し、食事を終えたのでした。


外に出ると、ちょうど陽が落ちかけるところでした。
先程の散歩で見た釧路湿原は、今ひとつでしたが、
あの太陽が湿原に沈む景色はひょっとして期待できるのでは、
と頭をよぎり再度展望台へ向かいました。

今度は、私の前をアベックが歩いています。
しばらくは、彼らの後を歩いていたのですが、
彼らが、時々後ろを振り返るのです。

どうも私のことを痴漢とでも思っているのかもしれません。
ビール大瓶2本を短時間に飲み干し、しかも風呂上りです。

正直なところ、私は、かなり酔っ払って千鳥足です。
アベックのあとを、離れずに千鳥足で歩いていれば、
痴漢に間違えられてもしょうがないかもしれません。

彼らに誤解を与えるのも悪いし、千鳥足の歩幅を大きくして、
彼らを追い抜きました。

ようやく展望台にたどり着き、
今度は釧路湿原のサンセットを期待して展望台に上りました。


 『湯上りの 散歩がてらに 見る夕陽
                 真っ赤に染まる 釧路湿原』

となるはずでしたが、

 『つるべ落ち 我が足より 勝りけり
                 朱に染まらぬ 釧路湿原』

で、もう陽は地平線に落ちた後で、
期待した雄大な釧路湿原のサンセットはなく、
薄暗い湿原だけが広がっていました。



★データ
(走行距離)二十三キロ
(入浴温泉)標茶温泉・五十石温泉




                   (”北海道身勝手一人旅”目次へ


スポンサーサイト

テーマ : 一人旅 ジャンル : 旅行

EDIT  |  08:33  |  北海道身勝手一人旅  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

*Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。