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2008.03.09 (Sun)

【酒の肴 - 男の料理 - 】 金目の煮付け

第一作目 「金目の煮付け」 2008.03.08


定年後、もてあますだろう時間をどう使うか。

嫁さんは、元気な間は働けと言い続けていた。
30数年、昼間は自分の考えで時間を使ってきた生活が
旦那が家にいるようになるとそういかなくなるからであろう。

幸いなことに、子供達も経済的には独立し、
定年後は二人だけ食べていけばよい。

持論ではあるが、
夫婦二人が共に元気なのは60歳台。

その間の10年を仕事を変えたとしても、
これまでのような競争社会の中での経済活動に時間を過ごすより
夫婦で時間を共有したり、非経済活動に時間を使いたいと考えている。

と、偉そうなことを言ってはいるが、
ようするに、経営者と従業員という関係の中に身を置きたくないだけだ。

具体的に、何をするのか。
定年前には、色々考えてはいたが
その中の一つに、
料理をする!
と、嫁さんや子供たちに宣言していた。

定年後も何やかややることがあり、
今日ふと、きんきの煮付けを作ろうと思い立った。

嫁さんとその母親が二人とも出かけたため、その間に”練習”をしようと。
早速、インターネットでレシピを探す。

これなら、材料さえ用意すれば簡単にできそうだと納得。

これまでも、家族のものに料理をすると宣言してからは、
インターネットや近くのカルチャースクールで料理教室の情報を収集していた。

どこかしっくりこない。

衛生のためとは言え、エプロンに三角巾・・・何かお仕着せで面白みがない。
ほとんど料理教室が1ヶ月に1回程度のレクチャーでそれなりの受講料を取る。

それならばと、先日雇用保険申請時にハローワークで見つけた
日本料理店で従業員募集があったので
思い切って働かせてもらえないか聞いてみた。

未経験で定年後の素人に料理を教えるほどその店も甘くはない。
当然のことながら不採用。

色々頭で考え、時間が過ぎて行ったが、
今日、本当にふと、きんきの煮付けを作って
それを肴に美味しい日本酒を飲もうと思いついた。

買い物に出る。
レシピを読むかぎり、材料は知れている。

幸いなことに、近くには鮮魚を扱う大型店が何店かある。
最初の店に行って店頭に並べられた魚を見る。

きんきという魚はどんな魚だ?
店先に並んでいる魚でそれらしいのは金目鯛だ。

きんきと金目は同じ魚?

どうも違う気がしてもう一軒のお店に。
ここでもあったのは金目鯛できんきが無い。

まあ、金目鯛の煮付けでもいいかと方針変更。
魚の違いがわからないのだから、
味の違いがわかるはずもない。

レシピに書かれてあった残りの材料も仕入れる。
残りの材料といってもごぼうとしょうがとお酒くらいだ。

男の料理は金がかかると言われるがなるほどと思う。
ようするに、冷蔵庫の中のあるもので作らずに
作りたい物の材料を買ってしまうからだろう。

買い物袋を片手に、別の売り場に。
料理をするには、道具を揃えなければと
また、頭でっかちの性格がでる。

この金目鯛の煮付けをするには、
大きな鍋がいるのでは。
いや、これから魚料理をするとしたら
刺身包丁と出刃包丁もいるな。

料理をすると宣言してから、
何度か嫁さんとこれらの“道具”を見て回るが
その都度嫁さんに、家にあるものでやったらといなされる。

嫁さんはさすがによく見ている。
二人だけの食事をするのに、大きな鍋なんか邪魔になる。
それどころか、本当に料理をするのか疑っている。

先日も、魚はガスコンロで焼くより炭火で焼くほうが旨い、
と言って買ってきた七輪もまだ包装紙が包まれたままだ。

売場の前で、嫁さんの顔が浮かぶ。
今日は、まず家にある道具でやってみよう。

てくてくと、買い物袋を提げて家に帰る。

家に帰ると、もう嫁さんと義母が帰宅しているではないか。
なんだ、二人がいない間に準備をしようと思っていたのに。

材料をさっと冷蔵庫にしまってまう。

夕食を作る時間になりかけたころ嫁さんから

「煮付けは私が作るの」

と、私の言動不一致を懸念する一言が。

ついに行動しなければならないところまでに追いつめられる・・・。
そんな大げさなものではないが、重い腰をあげてリビングに降りていく。

何と、テーブルの上には、ランチョンマットを通り越して
年に何回しか使うことのない、漆器のお盆が出されているではないか。

「おい、失敗するかもしれないから、お前もいつものように夕食を作るよう」

と、プレッシャーを感じながら台所に立つ。
幸いなことに、家には二か所の台所がある。
本当は嫁さんの助けを受けながらやったほうがいいのにきまっているが
それも面白くない、というか照れくさい。

最初の料理は、嫁さんにみられずレシピと格闘することに。

ただし、格闘といっても煮付けではそんな場面が出てこない。
レシピ通りに淡々と作業をこなす。

どんな味になるのかわからないが、初めての割には意外に面白い。

嫁さんや義母が待つこと50分ばかり、
いや、漆器のお盆と日本酒のおちょこが
主役の金目の煮付けを今や遅しと待ち構えている。

しずしずと、お皿に盛られた金目鯛の煮付けが登場。

「どんな味なのかわからないけど、とりあえずは第一作目だな」

私も、盛んに失敗のときのためにフォローを始める。

最初に私が箸をつける。

「うんっ?!」

もうひと箸。

「いける、なかなか旨い。はやく食べてみたら!」

不安が、にやりと笑顔に変わる。

「有難いことだね、長生きするもんだね」

義母も掛け値なしに褒めてくれる。

あとは、自分の”作品”に舌鼓を打ちながらお猪口を何度も傾ける。











                       【酒の肴 -男の料理 目次-





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テーマ : 男の料理 ジャンル : グルメ

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2008/08/18(月) 19:58:42 | 得する!全国のハローワーク情報
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